2016年9月27日火曜日

クレーマーに消された動画「UNAKO」::鹿児島県志布志市 ふるさと納税PR動画、大成功!!

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  とりたてて可もなく不可もない普通のPR動画だと思うのだが。
 個人的にはいい動画だと思う。
 そのまま素直に受け取とればいいことである。
 イヌがお父さんをやっているCMに気持ちが悪いと文句をつけてもしかたがないだろう。
 世の中には何かとイチャモンを付けたがるヤカラがいるということだろう。
 そういうクレーマーというのはどこにでもいるもんだ。
 でもそれによってこれがえらく話題になってしまい、
 PR動画を超えるPRに
なってしまった。
 当事者としてはホクホクだろう。
 「顔で泣いて、心で大笑い、してやったり!!」
ということになるだろうな。
 PRとはそういうものだ。
 アホなライターのいうことなど聞き流しておけばいい。
 これによって鹿児島県志布志市のウナギは一気にネームバリュウーが上がった
 クレーマー様、サマサマであろう。

 ニュースをみるたびにどこかでやっている。
 PR側にしたらたまらない。
 こんなに視線が集まったということは、PR超大成功になる。
 今年のPR動画大賞にノミネートされるかも。
 そんな賞があった?なら。
  

ロケットニュース24 2016-09-26-14-14-19
http://rocketnews24.com/2016/09/26/804439/

【間もなく非公開】
志布志市「養殖うなぎを女性に擬人化した動画」について職員に今後の対応をきいてみた

▼本日2016年9月26日に非公開となる動画「UNAKO」がこちら

●視聴回数 32,527 回

 日本一の養殖うなぎの水揚げ量を誇る、鹿児島県。そんな鹿児島県で最大規模となるうなぎの産地が、大隅半島の最東部に位置する「志布志市(しぶしし)」だ。

 今、その志布志市がYouTube上に公開した「養殖うなぎを女性に擬人化した動画」がネット上で多くの賛否を呼んでいる。
 「気持ち悪い」など、批判の声が多く挙がっているこの動画だが、志布志市がどのような意図で制作したのか、そして、多くの意見をどのように受け止めているのかを、志布志市に直接電話して聞いてみた。

・カメラに向かって「養って」と求める水着の女性

 ネットで話題となっている動画の舞台は、真夏のプールだ。
 水着を着たひとりの女性がそのプールに浮かんでいると、「彼女と出会ったのは、1年前の夏だった」という語り手の男性の声が流れる。

 カメラに向かって「養って」と求める水着の女性。
 「できる限りのことをしてやる。決めた」というその語り手の男性は、プールの水を天然の地下水だけにし、美味しいものをお腹いっぱい食べさせ、ぐっすりと眠れるようにしたと言う。

 そして次の夏、その女性は「さよなら」と言い残し去っていく。
 女性がプールに飛び込むと、その姿はうなぎへと変わり、続いてラストシーン間際ではジューっと音を立てながら焼かれるうなぎの蒲焼が映し出され、動画は幕を閉じる。

・志布志市で人気の品が「養殖うなぎ」

 これが、冒頭でもお伝えした、養殖うなぎ水揚げ量日本一である鹿児島県の中での有数のうなぎの産地である、志布志市が、ふるさと納税を推進するために制作したPR動画だ。

 「ふるさと納税」とは、国民が自ら好きな地方自治体へ寄附出来る制度。寄附のお礼として各自治体が “お礼の品” を進呈しているのが特徴で、県内トップクラスのふるさと納税額を誇る志布志市で人気の品が、養殖うなぎというわけである。

 動画が話題となっているその理由は、食べるために飼育されている養殖うなぎを女性に擬人化した点にあるようだ。
 ネットの声を探ってみると……

・ネットの声

「養殖うなぎのほとんどはオス」
「コレはどう考えても良くないな」
「本気で気持ち悪い」
「なぜふるさと納税を年上男性が若い女性を養うことに例えるのか」
「擬人化しないで普通に美味しいそうな鰻の動画でいいような」
「批判する程の代物には見えないんだが」
「面白いと思うよ」
「表現の自由でしょ」
「特産がうなぎとは知らなかったので買ってみたいと思いました」

 「良くない」「気持ち悪い」という批判の声が多く見受けられる一方、
 「面白い」「特産がうなぎと知らなかったので買ってみたい」などという声も挙がっているようだ。

・志布志市に直接電話で聞いてみる

 では、本動画公開にあたっての騒動を志布志市はどのように受け止めているのだろうか、筆者は志布志市役所に直接電話してきいてみたところ……

筆者:「動画はどのような意図で制作したのですか?」
 「豊かな自然と天然水で大切にうなぎを育てているということを伝えるためにこの動画を制作しました」

筆者:「ここまでの騒ぎになることは予想していましたか?」
 ある程度の反応は想定していましたが、ここまで多く批判の声が挙がるとは思っていませんでした

筆者:「動画の賛否に対してどのように考えていますか?」
 「本日中(2016年9月26日)に動画を非公開にすることが決定しました。
 これは、うなぎ養殖業者や販売業者などにまで悪影響が及んでしまう可能性があると考えたためです」

……以上である。

・動画が見られる時間はあとわずか

 スマホや自動車など、商品を擬人化したCMは多く見受けられるが、うなぎは生物であり食べ物であるために、ここまでの騒動に発展してしまったのかもしれない。
 いずれにせよ、動画が見られる時間はあとわずかとなる。



ニューズウイーク 2016年9月27日(火)18時40分 カビタ・スラナ
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/09/pr-1.php

 鹿児島県志布志市は、特産の養殖ウナギの宣伝用として、美しく情感たっぷりのネット動画を作った。
 志布志のウナギは、日本一豊かな自然環境のなかで贅沢かつ大切に育てられることをアピールしようとした。

 だがネットユーザーの目にはそうは映らなかった。
 ウナギを美しい少女に見立てた2分間の映像が公開された途端、女性蔑視だという批判が沸き起こり、まるでホラー映画だと扱き下ろされた。

 動画は、黒いスクール水着を着た高校生ぐらいの少女がプールで泳ぐ場面から始まる。やがて少女はカメラに向かって「養って」と訴える。

 ピアノの柔らかな音色とともに男性のナレーションが入る。
 「僕は決めた。彼女のために、できる限りのことをしてやると」
 「おいしいものをお腹いっぱい食べさせ、ぐっすりと眠れるようにした」

 動画はツイートを通して拡散された。

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 雪原 @ykhre
Japanese CM implicates kidnapping and cannbalism movie about "Eel girl" of Shibushi is getting attention and being a subject of criticism.
2016年9月26日 20:56
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 誘拐や共食いを連想させるとして、日本の志布志市の公式動画「ウナギ少女」がネットユーザーの注目を集め、批判の的になっている。

 市としては、「ウナギを大切に育てている」というメッセージを訴えるつもりだった。
 だがソーシャルメディアでは、女性差別であり少女の監禁や誘拐、共食いを連想させるという批判がよせられた。

 最後の場面で少女は「さよなら」と言い残してプールに飛び込み、ウナギになる。
 その直後、ジュージューと焼かれるウナギの蒲焼が画面いっぱいに映し出される。

 あるツイッターユーザーは「誘拐され監禁されている少女を想像させる。まるで変質者の妄想だ」とコメントした。

 市の担当者が動画を削除したのも当然だろう。

 今月に入って最大野党の民進党に初の女性党首が誕生したものの、経済活動に占める日本の女性の地位はいまだ低いままだ。
 スイスのジュネーブに本部を置く非営利財団、世界経済フォーラムの「ジェンダー・ギャップ指数」における日本の順位は、2014年は世界142カ国の中で104位、2015年版は145カ国中で101位だった。
 日本はカザフスタンやバングラデシュ、ジンバブエよりも順位が低い。



Wedge 2016年9月28日 網尾歩 (ライター)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/7853

スク水少女が「養って」

 クリエイティブは難しい。
 センスの良い発想なんて誰にでもできるものではないし、アイディアを絞り出した挙句に二番煎じになるのはよくあること。
 これだと思ってつくりあげたものが、完全にスベることもある。

 限られた予算の中、地方自治体をPRするためのCMをつくるのもなかなか難しい仕事なのだろう。
 斬新さがなければ注目されないどころか最後まで見てもらえない。
 他との差別化を図らなければいけない。
 「この動画、オチがすごい!」とつぶやいてもらうことができれば拡散効果があるから、何らかのオチがつくことが好ましい。

 奇を衒ったまでは良かったが、目論見が完全に外れたのが鹿児島県志布志市のふるさと納税PR動画だ。
 動画の内容をかいつまんで紹介すると、こうだ。

 スクール水着の少女がプールの中にあらわれ、カメラに向かってすがるような目線で「養って」と言う。
 「その日から彼女との不思議な暮らしが始まった」
 「僕は決めた。彼女のためにできる限りのことをしてやると」
という男性のナレーションがかぶさり、少女はプールサイドのテントに入って「私の家!」とはしゃいだり、フラフープをしたり、ご飯を食べたり。
 その間、ずっと水着姿だ。
 ホースから顔に水を浴びせかけられたり、ペットボトルをつかもうとして、なぜかぬるぬると滑ってつかめず、3回繰り返すという描写もある。

 その後、少女は「さよなら」と言ってプールに飛び込み、ここで初めて彼女の正体が明かされる。
 「その美しい人の名は、うな子」というナレーション。
 そして飛び込む少女の姿がウナギに変わる。
 「志布志の豊かな自然で育ちました」というナレーションと、「たいせつに、養ってます」の文字。
 そして、ウナギのかば焼きのショット。
 かぶさる
 「うなぎ養殖日本一の鹿児島でナンバーワン!」
 「志布志のうなぎを、ふるさと納税で。日本一志の多いまち志布志市」
の文字。
 最後にまた、別のスクール水着の少女が表れる。少女は先ほどの少女よりさらに幼く、子どもっぽい声で言う。
 「養って」。

 志布志市は動画のタイトルを最初は「少女U」としていたが、炎上後に「UNAKO」に変わった。
 タイトルがUNAKOだとネタバレになるが、「少女」を強調したタイトルよりは良いという意図だったのかもしれない。

■養殖ウナギはオスばかりという指摘

 野暮を承知で動画の意図を説明すれば、下記のようなことになるだろう。

 少女にスクール水着を着せたのは、スクール水着の質感がウナギの皮膚と似ていたから。
 「養って」は「養殖」から連想した言葉。
 フラフープをするのはウナギのくねくねした動きの再現、手がぬめってペットボトルをつかめない様子を強調するのはウナギであることの伏線。
 「家」やごはんのくだりは、専用の飼育水槽や餌料を開発するほど、養殖ウナギプロジェクトに力を入れてきたことを表現しているのだろうし、長いホースは、わざわざ天然の地下水を引いてきたことを言いたいのだろう。
 最後に出てくる少女がメインの少女よりさらに幼く見えるのは「稚魚」だから。

 しかし、ここまで細部にこだわったなら、なぜ肝心のウナギを「少女」にしたのだろう。
 ネット上では養殖ウナギは大半がオスだという指摘が相次いでいるが、静岡県水産技術研究所のサイトによれば、養殖ウナギがオスばかりというのは事実だという。
 擬人化する際に「少年」ではなく、わざわざ「少女」にしたのは、そのほうが「絵になる」という判断があったのではないか。
 もしくは、志布志市の養殖ウナギは他と違いメスが多いのだろうか。

 さらに穿った見方をすれば、「養って」と少女に言わせ、「僕」が少女を飼うという図式に「面白み」「斬新さ」があると制作側が判断したのだろう。
 奇を衒うのであれば、ウェットスーツを着た中年の男女がプールから現れ「養って」と言う方が視聴者を戸惑わせるのではないかと思う。
 稚魚から育てるという性質上、中年ではダメなのかもしれないが、オスの多い養殖ウナギを少女にするのであれば、それぐらいアリではないか。
 中年を最後は「食べる」ことは気持ち悪いのだろうか?
 いや、中年は気持ち悪くて子どもならいいというのは変態的だ。

 少女にしろ少年にしろ、年少者が媚びた様子で「養って」と口にするのは、大人がそれを言うのとは違い、冗談になりづらい。
 何が笑いになり、何が笑いにならないかは個人的な感覚の差が大きいが、年少者を「社会的弱者」と理解している人であれば、この「養って」に不穏な空気を感じるだろう。

 しかも、「養って」と言った少女を結局はかば焼きにして食べるのである。
 「気持ち悪い」という拒否反応を示す人がいて当然だ。
 これが人間の業を表現するアートなら面白いかもしれないが、うなぎという食べる特産品をPRするCMとして適切とは到底思えない。

■制作者が「ピュア」で良いはずがない

 「少女をうなぎに擬人化したPR動画、削除理由と制作意図を聞いてみた」(ウートピ)によれば、制作を担当した博報堂の担当者は「動画はうなぎを天然水でストレスがかからないように大切に育てているということを一番に伝えたかったもので、性的なものをイメージさせる意図はまったくありませんでした」
と答えたという。

 随分とピュアな言い分だ。
 ネット上では早速、「エロいと思う方がエロいんだ」とCMを擁護する意見があがっているが、スク水の少女、フラフープ、ぬめぬめ、ホースからの放水、媚びるようなセリフ、これらを総合して本当にエロくないと思うのだろうか。
 胸に手を当ててほしい。事実としてアダルトビデオやイメージビデオによくある演出であることは否めない。

 とはいえ、見る側で「エロくない」と言い張る人がいるのは個人の自由だ。
 しかし制作側が「性的な意図はなかった」とは、浅はかだったとしか思えない。
 広瀬すずが焼きそばにマヨネーズをかけ、「全部、出たと?」と言うCMのセリフは差し替えになった。
 このような前例を広告制作側が知らないとしたらそれは勉強不足、危機管理不足だろう。
 「ピュア」は「純粋」「純真」という良い意味で解釈される場合が多いが、裏を返せば世間知らずの無知である。
 職業人のピュアはときとして洒落にならない。無知はセンスの良いクリエイティブにつながらない。

 ウナギに罪はない。養殖ウナギの研究に励む志布志市の現場の人たちも、こんな逆PRをされて気の毒だ。
 これ、典型的なクレーマー記事である。
 本人が自覚していないところがスゴイ!


Record china配信日時:2016年9月28日(水) 13時50分
http://www.recordchina.co.jp/a151531.html

ウナギを水着姿の少女に擬人化、
日本で批判殺到のふるさと納税動画
=中国でも注目集める

 2016年9月28日、鹿児島県志布志市がふるさと納税をPRするために公開した動画が中国や台湾で話題になっている。

 動画では特産のウナギを水着姿の少女に擬人化し、少女がプールで泳ぎ生活する姿をウナギの養殖として表現している。
 「性差別だ」との批判が相次いだことから同市は26日に動画を削除したが、ネットでは依然として動画出回っており、中国や台湾のメディアも取り上げた。

 この動画に関して中国のネットでは、
 「日本人はどうかしてる。少女を利用してオタクの消費を狙っているのか?」
と批判する声も聞かれたが、少数派意見だった。
 「ふるさと納税に関しては中国人も見習うべき」
 「食べ物に対する深い愛がこもっている」
と肯定的な意見がある
 一方で、
 「焼いて食べちゃうなんて、何か悲しい」
 「この動画を見た後でウナギを食べる気にはならないな」
面白おかしくとらえる反応が大多数だった。